皆様こんにちは。
今年は長い梅雨が続きますね。教室では除湿機が一台増設されました。
演奏会場での湿度管理も大事ですが、常日頃の管理が兎に角大事!楽器はもちろん、人間も風邪をひきにくくなりますよ。
さて、今回は「教則本」についてです。
そもそも教則本とは何でしょう。その歴史は古く、18世紀頃からMethod(メソッド)と明記された本が存在していました。音楽家たちが、音楽若しくは楽器の奏法について学ぶもののために書き記したものが教則本です。今回何故このようなテーマにしたかというと、それは先日レッスンをスタートしたフルートの生徒さんとの会話からでした。
モダンフルートの基礎練習教本として鉄板の、マルセル・モイーズ著・ソノリテについてをお持ちになられたのですが、以前の先生のところでは、どこまで、どのように進められていたのかお聞きしました。
「楽譜に書いてある強弱を…その通りに、、、。」
お言葉はもちろん、大変不安そうなお返事が全てを語っているようでした。そう、生徒さんは楽譜の意味をよく教えられないまま吹かれていたのです。これでは上達も何も実感出来ないのは当たり前です。
そこで、改めて本に書いてある文章を一緒に読みました。
分かるような、分からないような、何とも一人では理解に難しい文です。これは原文がフランス語です。大変繊細な奏法について訳するのは、かなり苦戦されたことと思います。
言葉の問題もそうなのですが、教則本は、基礎をしっかりと理解しなければその真意を汲み取る事が出来ないのです。
そしてこれは教則本や基礎に限らず言えることですが、間違った練習をしていては、間違いばかりを繰り返していてなかなか上達に結び付きません。
間違った練習を10回繰り返すより、正しい練習を1回する事が、上達に繋がるのです。これが楽器練習の鉄則です。当たり前のように聞こえて簡単に思えますが、実際にやろうとすると、プロでもなかなか出来ません。
教則本に話を戻すと、間違った方法で何度も繰り返し練習していても、決して上達には繋がらず、基礎を身に付ける事が出来ません。
教室では、このような基礎を最も重視しております。それには、講師として音のサンプルをしっかりと提示し、生徒さんにちゃんと納得していただけるようお伝え出来る事が大切です。
生徒さんに基礎とその練習方法を説明し、実践・体感していただくことで、こうしてやっと教則本の本来の意味が為されるのです。
もちろん、これはフルートに限った話ではなく、どの楽器でも同じことが言えます。
終わりに、教室ではフルート、チェロ、ヴィオラ・ダ・ガンバクラスにそれぞれ一人ずつ生徒さんが加わり、更に賑わって参りました。
講師も身が引き締まります!!もうすぐ夏休みですね😊♪今年は各地で合宿三昧になりそうです!
今回の一枚は、まるでタイムスリップしたかと錯覚させられるような、相馬の中村城跡より。
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